新築と中古住宅どちらがいいかとは、断定できません。
それぞれのご家庭で、マイホームを取得する意味や、資金計画などが
違うからです。
ただ、新築住宅・中古住宅、どちらともお世話してきた立場でアドバイスをするなら、この人たちは中古住宅にしていたほうが良いと思う人たちがいます。
新築住宅ではなく、中古住宅を購入したほうが良い人、それは、
【5年先10年先に家を売ること、または貸すことが確実な人たち】
です。
なぜか?
北九州市に限っての話になりますが、新築住宅や新築マンションは、
売るとき貸すときに、大きく損になる事が確実だからです。
例えば、北九州市で、新築住宅を建てると、ハウスメーカー住宅なら、
土地建物で4000万。 この住宅を5年先に売れば、どのくらいなのかというと、
3000万円で売れれば、良いほうだと思います。(北九州市で3000万円の中古住宅は、高額物件ですから。)
他にかかる諸経費などを考えれば、その損は1000万円を超えます。
10年後なら、2200~2300万円。
マンションでも、同じです。
3LDK2000万円といったところが、北九州市の新築分譲マンションの平均的な販売価格ですが、この住宅を5年後に売るとすれば、1500万円で売れれば、
良いほうでしょう。
10年後ならば、1100万円前後。
一方、これが中古住宅ならどうかと言えば、 先ほどの4000万円で建てた中古住宅を、5年後に3000万円で買った人が、その5年後に、売るとしたら、
2200~2300万円。
10年後(築後15年)であれば、1900万円前後で、売れます。
新築住宅を買って5年後に売れば、損は1000万円。
中古住宅なら、700~800万円。
10年後、新築であれば、1700万円~1800万円の損。
中古住宅なら、1100万円程度。
貸す場合も同様で、 家賃には上限がありますので、いくら新しくてきれいな一戸建てやマンションでも、高額な家賃では、北九州では借り手が、あまり居ません。
新築住宅を購入して貸す場合は、よほど頭金を入れないと、家賃では月々の
ローン支払いに足りません。
中古住宅であれば、差額が多少余るケースも少なくありません。
こういったケースを日常見ていますので、思うわけです。
お金のことだけでいえば、5年先10年先に家を売ること、または貸すことが確実ならば、中古住宅を購入したほうが良いですよと。 新築住宅は、一生住み続ける事が前提ですよと。
転勤が避けられない会社勤めの方、少子化で長男、長女で、親の家をもらう予定の人、できれば中古住宅のほうが良いでしょうね。
それでも新築を建てるなら、あまり高額なものは止めていたほうが、無難です。
どんな立派な家でも、新築住宅は入居して、1日でも住めば、中古住宅になりますから。
まあしかし、こんなこと言っても、新築住宅には魅力がありますから、みすみす将来大損になることが分かっているのに、建てる人が多いのですが・・・。