質問
先日一人暮らしをしている父が死亡し、住んでいた住居が空家となってしまいました。
実質上相続の登記は済んでいないのですが、遠隔地のため相続人は居住する意思がありません。
現状のまま、相続の登記をせずに父名義のまま転売することは可能なのでしょうか?
以上宜しくお願いいたします。
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回答
亡くなった人が売買することは不可能ですから、相続登記しないで売買することは出来ません。
相続人があなたお一人なら、あなた名義にいったん登記して、また、相続の権利がある人間が複数居るのなら、相続を放棄してもらうか、共有で相続して売買することになります。
不動産ブログ
相続登記をしないまま売買可能か?
頭金ゼロor貯めてから、どっち?
頭金なしと、貯めてからの購入、どちらが良いのかと聞かれれば、当たり前の話ですが、頭金を貯めてからのほうが良いです。
頭金を入れれば入れるほど、ローンを組む金額も少なくてすみますし、当然月々の支払いも少なくなります。
また、頭金を入れるほど、ローン借入れにかかる経費も減ります。
ローンの金利・経費とも、頭金を入れた分だけ、少なくなるのですから、貯めて頭金は入れたほうが良いのです。
しかし、現在は頭金なしでも買える、住宅ローンがありますし、欲しい物があれば、まず手にいれて、それから支払いをする。
そうした形が今の風潮ですから、私自身は、頭金なしで住宅を購入されることが、特別悪いこととは思いません
特に自己資金が少ない方は、全部、自己資金を入れてしまって、まさかのときのための備えがないよりは、頭金なしで、住宅ローンを組んだほうがよいとさえ思います。
ただし、二点だけ頭金なし購入する方に、事前に知っておいていただきたいことがあります。
まず一点目、
頭金なしで購入した場合は、将来売却の必要が生じた場合、困った事になる可能性がある、ということです。
不動産を売却する場合は、現在借りている住宅ローンを、と一括返済しないといけません。
頭金なしで購入した場合、北九州では、ローン残債が減るより、不動産の価格が下がる方が大きいので、売却する場合は、売れる金額よりローン残債のほうが多い事になります。
差額がいくらになるかは、その物件次第、またその時次第ですが、ローン一括返済のため、おそらく数百万円の追い銭が必要になります。
このお金がご自分で用意できない場合、売るに売れない事になります。
頭金なしで購入することが悪いとは、思いませんが、将来、ご自宅を売却する可能性が高い方などには、向かないことを知っていてください。
次、二点目。
家を購入するのに、頭金なしということは、それまでに貯蓄する習慣がなかった、ことを意味しています。
そうした方が、不動産を購入した場合、現在の家賃とほぼ変わらない程度の支払いなら、特に何も問題は無いのでしょうが、支払いが、現在の家賃より、1.5倍や2倍になる、というのであれば、注意が必要です。
今まで貯蓄の習慣のなかった方たちが、マイホームを購入したからといって、すぐに、生活習慣が変わるわけではありません。
マイホームを購入するときは、これからは、倹約していこう。そう思っていても、住宅ローンの支払いは、5年やそこらで終わるものではありません。
マイホームを購入して、当初の2・3年はそのつもりだったけれど、結局、倹約して生活することが出来なかった。
そんな方は、意外と多いものです。
以上、と二点の心配が無いのであれば、頭金なしで購入しても、特に問題はないと思います。
持家は資産or負債、どっち?
お金に関する本が、いっぱい出ています。
それらの本には、自宅購入は資産を手を入れることではなく、負 債を背負い込むだと書かれているそうです。
この手の、いわゆる「マネー本」といわれている本、売れているん でしょうね。
同じような質問を、受けることが多くなりましたから。
私もそれらの本を何冊か読みましたが、自宅購入の件は別にして 、「なるほど。ほほう。」の連続で、言われてみればそのとおり ですの連続で、参考になりました。
それで、持ち家は資産なのか、負債なのかですが、こと北九州に 限ってのことで言えば、大多数の方にとって自宅を購入すること は、資産ではなく負債を背負い込むことになるでしょうから、マ ネー本に書かれていることは正しいと思います。
なぜなら、北九州市での不動産購入は、資産価値だけでいえば、 購入時が一番高く、将来に向かって下がっていくことが、確実だ からです。 資産という以上は、購入時より高く売れないといけないでしょう し、少なくとも購入時とは同じ価格で、売却できる必要があると 思います。
購入時点より価格が下がり、さらには固定資産税の支払いや、メ ンテナンス費用がかかるのですから、これは負債を背負い込むこ とに他なりません。
しかし、では持家を買わず賃貸だと、どうなるかといえば、賃貸 は家賃を支払い続けないといけませんし、もちろん他人の所有物 ですから、何年住もうと当然資産になりません。
なぁ~んだ、じゃ賃貸でも持家でも一緒じゃないか、と思われる でしょうが、これらのマネー本が言いたい事は、賃貸だと資産で はなくて、持家ならば資産、そうした安易な考えは危険ですよ、 といいたいのだと思います。
人はマイホームを持つ時、ともすれば、やや資金的に無理を承知 で、資金計画をたて、支払い能力以上のものを取得しようとしま す。
「持家は資産にもなるのだから、無理をしてでも支払う価値があ る。」
そう自分達自身に、言い聞かせて。
しかし、そうではありませんよ。
これから先、持家は売る時、購入時以上の価格で売れることはあ りません。
資産ではなく、負債ですよ。 支払っていけますか?
その不動産は、無理をしてまで、購入する必要がありますか?
こう言いたいのでしょう。
マイホームを購入する時、その動機は資金的なものばかりではあ りません。 というよりも、資産になるからマイホームを買おう、そうした発想の人は、むしろ少なくて、家が手狭だから家族のために、で購入に ふみきる人が多いはずです。
家族のために行なったマイホーム購入が、資金的に破綻して、結果的に家族のためにならなかった、そんなことが無いよう、マネ ー本に書かれている考え方もあることを、マイホーム計画の時には、思い出されることをお勧めします。
●追記
上記で北九州市でのマイホーム購入は資産にはならない。そう書 きましたが、資産になる自宅購入も、あるとは思います。
それは、格安の中古住宅を購入した時。
購入時より、高く売れる中古住宅を。手に入れることが出来たな ら、それは資産を、手に入れたことになります。
賃貸or持家、どっち?
お客様から、よく聞かれる質問ですし、どちらがどうだと、色々な○○経済研究所みたいなところから、レポートが発表されているところをみると、関心が高いのだと思います。
それで、これらのレポートですが、金銭的には賃貸のほうが得だとしているものが多いようです。
ただ、いくつかのレポートを見た私の感想から言うと、参考程度にはなるかな?程度で考えていたほうが良いと思います。
その理由は、持家が得だったり、賃貸が得だったり、その計算の前提条件次第で、結果がどうにでも変わるからです。
例えばあるレポートは、今後の家賃上昇を少子化の影響で、年1%とみて計算し、賃貸が得だとしています。
この家賃上昇が倍の2%なら、計算結果は違ってきます。
そうかと思えば、持家が得だとしている、あるレポートは、ローンの借入額を物件価格の8割とし、その借入れ期間を30年.金利を4%で見ています。
この場合、借入れが頭金ゼロ・全額借入れなら、支払い総額は金利がつくので増えますし、借入れ金利が1%違うだけで結果が大きく違ってきます。
家賃が今後どの程度上昇する。あるいは下がる。なんて誰にも分かりませんし、地域によっても違ってきますし、ローンを組んだ場合、現金で購入した場合によっても結果は異なり、ローンを組むにしても組む金額・年数によっても支払い総額は異なってくるわけです。
ですから、この手のレポートの類は、参考にはなっても、経済予測のようなもので、当たるのか外れるのか、それが正しいのかは、誰にも分かりません。
このように、偉い先生や、大企業の経済研究所で分からない質問ですから、賃貸が得なのか持家が得なのか?私などには皆目分かりません。(笑)
ただ、不動産の実務者の立場で言えば、これは言えると思うことが一つだけあります。
それは、
「現状では、民間賃貸住宅に一生住み続けることは、きわめて難しい。」
ということです。
賃貸のほうが、得なのかもしれません。
しかし、高齢になった時に、借りられる民間アパートマンションは極めて少ないのが現状です。
ここが、改善されれば、「一生賃貸で」という方も増えるのではないかと思うのですが。
一戸建orマンション、どっち?
一戸建とマンション、どちらが良い・悪い、優れている・劣っているの問題
ではないでしょうから、それぞれの長所・短所を挙げてみます。
マンションの長所
- 利便性が良い。・・同じ価格であれば、立地条件は良くなります。
- 設備が良い。・・これも戸建と同じ価格であれば、マンションのほうが良くなります。
- 維持・管理の手間がかからない。・・居住者は、室内のみの管理でOK。
- セキュリティ面は安心。
マンションの短所
- 庭がない。・・ガーデニングの趣味などがある方だと向きません。
- マンションにより、ペットが飼えない。ピアノが弾けないなどの規制がある。
- 増築は出来ない。・・子供の成長に合わせ、もう一部屋増築などは出来ません。
- 駐車場代・管理費がかかる。・・共用部の清掃がない代わりに、管理費が必要。
- 上階の音。・・多少は響きます。
上記マンションの長所・短所の反対が、一戸建ての長所・短所です。
付け加えておきますが、北九州市では戸建よりマンションのほうが、貸す場合は、割高に貸せます。
しかし、売る場合は中古住宅の動きは比較的堅調ですが、マンションは売却に時間がかかります。
将来売る、あるいは貸す、可能性があるのなら、この点も考慮に入れていたほうが、良いかもしれません。
どちらにせよ、マイホーム購入の目的などが、それぞれのご家庭で違うでしょうから、よくご検討されて下さい。