不動産ブログ

売買契約の成立とは

Date:2015年5月11日|Category:

質問
現在戸建ての物件を検討していて、重要事項の説明まで受けましたが、その場で契約はせず数日検討する形にしています。

気になるのは、重要事項説明の書類に記入・押印してしまった(契約書にはしていない)のですが、この時点で契約に至ってしまっているという事はないですか?

いくつかのサイトで売買契約書に売主・買主が記入・押印したのでなければ大丈夫(重要事項説明の記入・押印は説明を受けたという事であって契約ではない)と書いてありますが、これは本当でしょうか?
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回答

契約の前に、宅地建物取引業者が売買対象物件について、当該物件の法令上の制限等の説明を行なうものが、重要事項説明です。

なぜこの説明を行なうのか?

不動産取引は高額であり、かつ購入者は専門知識の無い一般人だからです。
購入者が、物件についての勘違いなどで不利益をこうむらないよう、契約前に購入予定物件の説明を、購入予定者に行なうよう、不動産業者に義務付けられているもの。
それが重要事項説明です。

この説明で納得できない事があったり、理解できないことがあれば、契約しなくてもペナルティはありません。
重要事項説明は、契約行為ではありません。
契約は成立していません。

相続登記についてのご質問

Date:2015年5月9日|Category:

質問
先日母がなくなりました。
家の登記の件で質問です。
ずっと亡くなった方の名前にしておいて構わないのでしょうか?
転売・家の建替え等の予定が出来た場合には、名義変更の必要が生じるのでしょうか。
亡父は生前、母に生前贈与しておりましたので現在土地は母名義。家は建替えましたので、9対1でほとんど私の名義です。
今回はこのまま放置して構わないのか、早急に名義変更をするべきなのか(名義変更時期により課税が変わってくるのか等)お教えいただければ幸いです。
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回答
相続登記についてのご質問ですね。

この質問が、ちょこちょこ来るので、回答しているのになぜなのかな?と思い、放っておいたのですが、どうもここでは書いていないようですね。
他で書いたのを、勘違いしていたようです。

そんなわけで回答です。

相続登記は、いついつまでにしないといけないとの決まりはありません。
但し、転売する時などには、亡くなった人が売ることは出来ないので、いったん相続した人の名義で登記する必要があります。

登記はいつでも良いからと思って放っておくと、そのうち二次相続が起きてしまったりして、ややこしくなります。

権利者が増えて登記が出来なくなっているケースも、現実にありますので、今すぐ登記しなくてもかまわないのですが、どうせいつかはしなくてはいけないわけですから早めにしておかれることを勧めます。

ちなみに、相続登記を依頼するのは、司法書士にです。

又、相続税の課税については、登記の有無は関係ありません。

契約前の契約条件の変更

Date:2015年5月9日|Category:

質問

早速なのですが、相談したいことがありましてメールさせていただきました。
私は、飲食店を開業するために不動産をまわり物件を探していたのですが、ようやく希望通りの物件が見つかり、契約という方向で話を進めていました。

しかし、あと少しで契約完了というところで家主が物件の条件を変更していることがわかり、それは到底私の資産では支払えない金額になっていました。
家賃は2倍、保証金は10倍となっていたのです。
家主はこの変更を、私の行った不動産には伝えておらず、不動産の方も怒って家主と交渉したのですが家主は条件を変えるつもりはなく、このままでは契約が出来ません。

私はこの開業のために仕事も辞め、開業準備に取り掛かって今更やめるわけにもいきません。
以前の条件のままで契約することは不可能なのでしょうか?
本当に困っています。よろしくお願いいたします。

 

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回答
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契約前に先方の条件が変更になったとの事ですが、
申込金など、お金は一部でも、入金されておられるのでしょうか?

入金もしていない、契約も交わしていないということであれば、
お気の毒ですが、泣き寝入りするしかありません。

まさかこんなことになるとは思わずに、
事を進められたのでしょうが、
不動産の仕事をしていると分かるのですが、
実際にこうしたことはたまにあることです。
ぜひ借りたいと言っていた人の、
契約直前のキャンセルはしょっちゅうで、
別に珍しいことでもありませんし、貸したい人が何らかの事情で、
貸さないことになったり、賃貸条件が変更になることも、
少ないですが、無い話ではありません。
売買でも同様で、「もう買わない」・「もう売らない」は、
珍しくありません。
正直に言って、私もそうしたことで、貸主・借主・売主・買主に、
迷惑をかけてしまったことが、何度も有りますし、こればかりは
人の心変わりですから、これからもどうすることも出来ず
不動産業者として、失敗することがあると思います。
ほとんどの場合、よく話を聞いてみると、仕方の無い事情で、
貸さない・借りない、買わない・売らない、事になっているのですが、
なかには、そんなことで口頭での約束とはいえ、
約束を破るのかと怒りたくなる事もあります。

当然約束が履行されるものと思い、準備している相手のことも、
少しは考えてみろと。
ですが、個人的な感情は別として、法的には契約を交わしていない以上
どうすることも出来ないのです。
それで、今回の場合ですが、家主が、「家賃は2倍、保証金は10倍」
と大幅に条件を変更しているのですから、状況的に言えば、
たんなる契約条件の変更ではなく、
おそらく
もっと好条件の借主が見つかったか、
自己使用の必要が生じたかなどの理由で、
「あなたには貸さないことになった。」のだと思います。

又、最近では高齢者のボケによる場合もちらほら。
いづれにしても、変更条件が大幅すぎて、あなたが絶対のまないであろう条件を
出してきているのですから、あなたに貸す意思そのものが先方には無い、
そう判断するのが妥当だと思います。
困りもしておられるでしょうし、家主に対して怒りが
わいてもおられるでしょうが、世の中そんな家主ばかりではありません。
相手を恨んでみても、状況的には変わりません。
気持ちを切り替え、他の物件を探されることをお勧めいたします。
仕事をやめられたのなら、なおのこと、そんなひどい家主のことで
腹を立てたりせず、さっさとあきらめ、
新しい物件探しにこそ、時間を割くべきです。

そうすれば、きっといい物件が見つかるはずです。
また、間に入っていた不動産業者が良い業者なら、
その業者にも頼んでおけば、責任を感じて一生懸命
探してくれると思います。
納得できないかもしれませんが、それもまた世の中です。
頑張ってください。

 

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追記

こうしたこと、多いんですよね。
私も今年だけで、契約直前のキャンセルで、
数百万円つかみ損ねています。(爆笑)

なかでも頭にきたのは、某企業が契約日まで設定していて、
直前になって断わってきたことです。
それも契約日が決まるまで、2回社内で経営会議にかけて、
決定したといっておきながらの話です。

ここの会社、そこそこの規模の会社で、はためには
そんないい加減なことする会社だと、思われていないでしょうから、
本当はここで社名をあげて非難したいところです。(爆)
ですが、そんなことしても、私が恥かくだけで、
なにも良いこと無いんですね。

ひどいやつは、有名・無名、金持ち・貧乏人、企業・個人に限らず居ます。

ちなみに、私にひどい目をあわせたこの会社は、
お客様第一主義を掲げ、サービス一番・社会貢献・地域貢献などを、
スローガンに掲げ、躍進企業として注目されています。
また、社長は、人格者らしいです。(ヒドイ冗談だと思います)
契約直前のキャンセルがあるたび、取引の相手にも迷惑をかけるので
売主や買主、貸主や借主からは怒られます。
相手からは怒られる、売上げ的にも当てにしていたものがあがらない(笑)。
まさに踏んだりけったりなのですが、仕方ないんですね。
これも人生、それが世の中です。
(なんてかっこいいこと言いながら、
私も凡人ですから、頭でわかっていても、
気持ち的にはなかなか割り切れないのですが・・・。)
不動産業者で人を信用しない、性格悪いのが居るのも、
こうした目に数え切れないくらいあっていることが、
原因なのかもしれません。(苦笑)

土地越境の場合

Date:2015年5月9日|Category:

質問
隣家が売りに出て,土地が更地になりました.
不動産業者から戸境がないので測定したところ,我が家の軒下部分が隣家の土地を侵食していることがわかったとのことで,我が家の軒を取り壊すとなると面倒なため土地を購入してほしい,と持ちかけられています.

・土地は奥行きが同じで幅が多少異なる同形状の縦長長方形です.

・一路線(主要道路)に面する宅地で,普通商業・併用住宅地区です.
路線価は 17年115E,16年120E,15年130E(借地権割合50%)で,
評価倍率も”路線”でした.
ちなみに近辺(路線価17年120E,16年120E,15年125E)の基準点で
地価公示価格 17年143,000,16年159,000,15年166,000)でした.

・一方的に相手の不動産屋さんから,35cmX20m=7平米=2.12坪
登記費用も含めて105万円と提示がありました.
(1) このような交渉はよくあることなのでしょうか.
ほかによい方法はないでしょうか

(2) この指定された購入額が妥当なものでしょうか.
ちなみに近辺の土地販売価格を調査したところ,ほぼ同じロケーションで 17年115E 更地の土地が 坪単価45万円で不動産販売されていました.
今回の提示額は,通常の土地販売であれば妥当な額にも思えますが,状況的にどうも釈然としないものがあります.
上記提案・提示額で了解するしかないでしょうか.

(3) 戸境に関して向こうの調査結果でしかないのですが,こちらで調査すると測量費などもかかるため,迷っています.個人が自分で調査・測量することは可能でしょうか.
以上ぶしつけな内容ですが,頼る当てもなくメールにて質問させて
いただきました.どうかよろしくお願いします.
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回答
順番に説明していくと、まず最初に
軒が出ているのは、本当か?を調べる必要があります。

境界がどこかは、新興住宅地なら測量図があるので確定が簡単ですが、路線価がある地域なら古くからの住宅地や商店街などで、おそらく測量図は無いのでしょう。
測量図が無い場合は、親御さんや関係者に聞いて、境界を推測するしかないわけですが、これがなかなか難しい事です。

相手方がどうした根拠で、越境していると言っているのか、土地家屋調査士が調査したのでしょうから、調査士本人も交えて説明を受けられたらどうでしょうか。

話しを聞いて、それでも先方の主張に納得できないという場合は、こうしたらどうでしょう。
同じようなケースで私は昔、どうしても境界を納得しない隣地所有者に、
●境界が当方の主張どおりなら、隣地測量費は隣地所有者持ち。
●境界が当方が主張している地点と違うのであれば、隣地測量費は当方負担。
との約束で、隣地を測ったことがあります。
次に、購入価格は妥当か?の件ですが、実勢価格が路線価を上回っている地域、路線価とほぼ同等の地域、路線価より実勢価格のほうが下の地域と、路線価と実勢価格の関係は地域によりバラバラですから、価格が妥当かは私は分かりません。
ただし、他の土地もそれ位の価格帯で売り出されているのなら、妥当のような気もします。
解決方法ですが、一方的に越境しているのであれば、それまでにも相手に迷惑をかけている訳ですし、先方の「越境している部分を買い取ってほしい」は、当然の要求だと思います。
価格が妥当なら、この際買い取られたらどうでしょう。
ただし場合によっては、そもそもの越境している理由が、昔々は隣地同士が親子や兄弟間で、その後売られたり、代が変わったりの場合があります。
そうした場合なら、どっちが悪いとは言えない面があるので、その場合ならお互いに痛み分けみたいな感じで、解決を図られたらどうでしょう。

具体的に言うと、相場より若干購入費をまけてもらうとか、分筆費用は先方に負担してもらうなどです。

その他の解決方法としては、土地が広くて越境しているところを引っ込めたりしなくても、売買に支障ないような場合なら、越境の事実を認める念書を交わして売買することもありますが、今回の場合それは、当てはまらないようです。

 

あなたのほうが、越境をなぜしていたのか?先方はなぜ越境を許していたのか?の理由によって、解決方法が違ってくるのだろうと考えます。

 

売買:中古住宅の購入に際して(停止条件・瑕疵担保責任・地役権)

Date:2015年5月8日|Category:

質問
はじめまして、こんばんは。

さっそく相談なんですが、このたび中古住宅の購入を考えていまして、不動産やさんから物件のファックスをもらいまして、

その内容について教えてください。

土地59.53坪、建物38.82坪、築10年です。

1.停止条件つき売買契約(抵当権者の同意が必要です)

2.売主が個人なので、売主の瑕疵担保責任は負わないものとする。

3.~に対し要役地地役権設定

1,2,3の項目について、分かりやすく、教えてもらえませんか?。

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回答
こうしたご質問は、当事者である不動産業者に聞いていただくのが一番なのですが、その業者にうかつに聞くと、買う気ありと思われそうで怖いということなのでしょうか??

確かに物件について、ちょっと質問すると、飛びかかってくるように訪問ラッシュをかける業者も、実際に居ますからねえ。(苦笑)

そんなわけで、しつこい電話や訪問のおそれが無いネットで、お答えします。

 

1.停止条件つき売買契約(抵当権者の同意が必要です)

は、ようは売主が住宅ローンなりで借りているお金が、今度の物件の売却金より多いのだと思います。

売買金で借りているお金が完済出来れば、貸している側は文句無いわけで、売買に口出しは出来ません。

ところが抵当をつけている不動産の売却金で、借金全額を返してもらえないとなると、貸している側は「ハイそうですか。」と抵当を外すわけにはいきません。

こんな場合は抵当権者の同意が要ります。
それで、停止条件付と言うのは、その同意が得られない時は、契約を白紙に戻します。ってことです。

ですから、契約しても抵当権者が「ウン」と言わなければ、契約がダメになるということなのです。

 

2.売主が個人なので、売主の瑕疵担保責任は負わないものとする。

は、物件に隠れたキズがあっても(雨漏りなど)、売主は責任持ちませんと言うことです。

今回のマンション偽装問題で、一般的にも知られるようになった言葉が、この「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」ではないでしょうか?

一般に、売主は自分が売ったものの品質については、隠れた瑕疵(キズ)について、善意無過失であっても、責任を取らねばなりません。

今回の耐震偽装で言うと、ヒューザーの社長は姉歯の偽装について、本当に関与せず、知ら無かったとしても、購入者に対しては責任があります。
これが瑕疵担保責任です。

「私も姉歯に騙されてたんですよ。私も騙されて知らずに売っちゃたんだから、購入者様には責任取れません。」は、こと買主に対しては、法的に「瑕疵担保責任」によって通用しないのです。
ただしこれは、不動産業者が売主の場合であるなどの場合の話です。
個人が売主の場合は、購入者が「瑕疵担保責任不問」の特約に同意すれば、それはそれで良い事になってます。

要するにこの物件は、売った後いろんな不具合があっても、売主は責任持ちません。その条件で良ければ、買ってくださいという物件です。

 

3.~に対し要役地地役権設定
は、これだけだとよく分かりませんが、おそらくこの家は、物件に行くまでの途中に、他人地を通るなりして行かないと家にいけないようになっているのだろうと思います。
あるいは他人地を通って、水道を引いているとか。
そうした権利が地役権(ちえきけん)と呼ばれているものです。

具体的にどんな権利について、地役権が設定されているのかは、担当の不動産業者にお聞き下さい。

 
まとめるとこの物件は、おそらくローン支払いが困難になった人の、任意売却物件で、

1.売買について、抵当権者の承諾が必要で、

2.売主は売却後、物件のアフターについては責任を持たず、(資力的にも、その能力が無い?)

3.他人地を利用して通行しているか、給雑排水管を引いている物件。

である、ことになるかと思います。
以上参考にご検討下さい。

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