本日の朝日新聞朝刊に、国土交通省が来年秋くらいに中古住宅・中古マンションなどの売買成約価格を、一般公開する方針だと出ていました。
一年ほど前でしょうか?国土交通省が同じ方針を打ち出し、不動産業界の反発にあい、計画が取り止めになったのではないかと、記憶しております。
国土交通省としては、一般の人に分かりにくい不動産の売買価格を、インターネットを通じ公表し、もっと分かりやすく透明にしようとの思惑からでた案のようです。
これに対して、私の属する不動産業界は反対のようで、私の周りの不動産業者も反対意見の業者のほうが多いようです。
ですが、私は個人的には、この国土交通省の方針には賛成です。
なぜなら、
「売買価格を含め、取引に透明性が無い。」
あるいは
「実際は分からないが、はたからは無いように見える。」
この事が、不動産業界がうさん臭く思われている原因だと考えるからです。
まじめに仕事をしていくならば、取引価格が公表されても、業務に支障が出ることは無いと思うんですね。
それどころか、とかく不動産業者は売主に、なんとかかんとかうまいこと言って物件を安く売らせようとしていると思われていますので、実際の売買価格を理解させる、いい試みではないかとさえ思います。
新聞に出てましたが、一般の人には物件の「売り出し価格」は分かっても、本当の「成約価格」は分からないんですね。
業界の人間なら誰でも知ってますが、1500万円で売りに出されている中古マンションが売れたからといって、1500万円で成約しているとは限りません。
1500万円値引きなしで決まったかもしれませんし、1400万円あるいは1200万円だったかも知れないのです。
こうした成約価格がおおやけになれば、
●「不動産業者に安く売らされるんじゃないか」とか、
●反対に「業者に高く買わされるんじゃないか。」など、消費者の不安も少しは解消されるのではと思います。
ちなみに価格公表反対意見の中に、「価格が公表されると、業者の専門性である値付けが一般の人間でも容易に出来るようになり、インターネットでの売主買主、消費者直取引が増える。」といったものがありますが、これはどうでしょう?
仲介の不動産業者がになう役割として、確かに「高からず安からず、経験に裏打ちされた、的確な値付けの手腕。」といった業務はあるでしょうが、不動産業者に要求されているものは、そればかりではないと思います。
この件に限らず、これからインターネットがますます発達して、個人が情報をより容易に発信できるようになり、自分の家を売る貸す、買いたい借りたい、そんな情報は業者を通さずに流せるようにはなるでしょう。
ですが、どんなにインターネットが発達しても、取引の安全性の確保、物件のチェックは素人ではムリな分野だと私は考えます。
私としては、情報は出来るだけオープンに、業者はそれ以外の専門性で勝負する。そのほうが良いような気がするのですが・・・。
(追記)
私の個人的意見に反対の不動産業界の方、もしご意見がございましたら、ご自由にコメント下さい。
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